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事務長の湯沸室

プラスチックの面倒くささ

・接着剤のこと③(プラスチックの面倒くささ) 
 接着剤から、くっつける物性(プラスチック)の話です。
プラスチックをくっつける場合、ほとんどの人が“アロンアルファ的な?”と考えます(たぶん)。
プラスチックって何でしょう?19世紀末に発明されたセルロイドがプラスチックの始祖です。
ニトロセルロース(繊維素を硝酸・硫酸・水に浸して生成…嗚呼!なんてザックリ)と樟脳を合成して作られます。象牙で作られていたビリヤード玉の代替として誕生し、その後はピンポン球や映画フィルム等に用いられ大量生産されましたが、高可燃性がネックとなり眼鏡フレームやギターのピックを残し、合成樹脂(プラスチック)に取って代わられました。最初の熱可塑性プラスチック(後述)でもあります。
 プラスチックは、熱可(か)塑(そ)性(加熱すると溶融し、冷えると固まる)と熱硬化(加熱によって高分子構造を形成し硬化、再軟化はしない)に区分されます。熱可塑性プラスチックは特性により汎用プラスチックとエンジニアリングプラスチックに分けられ、さらに(以下省略)…。
 汎用プラスチックは、身近の殆どのプラスチック製品がこれに該当し、ポリスチレン(PS)・ポリ塩化ビニル(PV)・・ポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)が、「四大汎用プラスチック」と言われます。名称の後にある(カッコ)は省略文字です。
(注)ポリエチレンを、HD(高密度:硬質)・LD(低密度:軟質)に分け、「五大汎用プラスチック」と分類する“説”もありますが、カチッした定義はありません。
アロンアルファは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)はくっつけられません、苦手です。他でフッ素樹脂やシリコン系も、あとガラスもダメです。
どうやったらわかるでしょうか?水に浮かべてみます。PEやPPは水に浮くので判ります。前回で話した(ぬれ)が再登場。水に(馴染まない)から浮くのです。
一方、ポリスチレン(PS)はスチロール樹脂とも呼ばれ、大抵の人は“これがプラスチックの全て!”と一括りにしてる(はず)と思います。CDのケースやプラモデル(一部を除く)もポリスチレンです。
気泡を含ませ発泡させたものが発泡スチロール(スチロールはスチレンの別称)です。
クーラーボックスや魚介類のトロ箱、断熱材や緩衝材・梱包材等は、これでできています。
 プラスチックの面倒くささは続くよ!は明日のこころだぁ!
第4回はここまで(ww)。礼!(01/06/2023)

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